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活躍する卒業生 ~Art works 2015 竹崎陽子の腐食をしない銅版画教室~

昭和56年3月本校デザイン科卒業の竹崎陽子さんが、ドライポイント技法を使った作品展を5月19日~5月24日まで福岡市中央区大名の山本文房堂ギャラリーで開催しました。竹崎さんは山本文房堂アートスクールでドライポイントの講師を務めており、指導した生徒の作品と共に46点が展示されていました。

ドライポイントとは腐食液を用いない技法で、銅版やアルミ板を使い先端が尖ったニードルという道具で左右反転された像の絵柄を彫って版が作られます。その後、版にインクを塗り、拭き取り、用紙と共にプレス機を通し圧着してインクを転写する凹版版画です。他の版画と異なる点は刻線にできる(まくれ)からできる独特の柔らかい(にじみ)が特徴だそうです、更に微妙な明暗の加減を表現出来るメゾチントの技法も使います。今後もこの表現を通して、人に喜んでもらう作品を世に送る為に制作活動を続けていきたいと力強く述べていました。

竹崎さんは本校を卒業後、建築パースの事務所に勤め、その後漫画家を目指して出版社主催の漫画コンペに出品、1989年に講談社「新人漫画賞」で佳作という大きな賞を受賞しました。本校在学中から漫画を描くことが好きで、表現したいことが作品になっていく醍醐味を感じていたそうです。
その後、ドライポイントを始めたのは10年前頃から、この技法で表現したい題材は、聖書の中の物語や教会の歴史的出来事などを描いた絵-イコンの世界に惹かれる様になったそうです。教室は隔週2回ずつ開かれ、ドライポイントを基調に行う作業は、互いの個性や感性がぶつかり合う魅力的な場だそうです。

最後に会場に飾られた竹崎さんの言葉をご紹介します。

光るニードルを つきたて 彫り続ける
彫っても 彫っても 終わらないような気もする

新しい試みと 数えきれない失敗
繰り返す 研鑽の日々

そんな作業を続けるのは

プレス機の羅紗の下
しっかりと押さえ込まれた紙を剥がすとき
漆黒の線で刻まれた世界
自分自身の刻印
愛しきエンボスを見る瞬間

・・・・・・快  感・・・・・・


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